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イスラム美術展「宮殿とモスクの至宝」 [Art]

世田谷美術館

ロンドンV&A(ヴィクトリア&アルバート)美術館所蔵・イスラム美術

車検に出していた愛車を引き取りに行く前に、久々の世田谷美術館へ。時間が遅くなったので急いで回ることに。音声ガイドが首掛け&ヘッドフォン型でなく、初めての携帯電話型だったので少し戸惑う。

ヴィクトリア&アルバート美術館の改装に伴う国際巡回展の一環で、日本では今回の世田谷美術館での展覧会だけとのこと。日本、中国、朝鮮半島を中心とした東洋(東アジア)美術、またギリシャ・ローマ、中世・ルネッサンス、近現代までの西洋(西欧)美術に触れる機会は少なくないが、これだけまとまったボリュームのイスラム美術に触れる機会は初めて。

初期カリフ帝国のピークであるアッバース朝、エジプト・マムルーク朝からオスマン・トルコを中心に、イベリア半島からモンゴルまでの地域にわたる美術品の数々。
モスクに備えられる大型の説教壇、礼拝用マット、大小様々なコーランの写本、5m×3m以上のペルシャ絨毯、十字軍が持ち帰りイングランド北部で伝承されてきた13世紀のガラス杯、ランプ、ラスター陶器、金銀真鍮に精細な象嵌を施した水挿や水盤、高さ7mものタイル製暖炉、為政者の肖像画まで、多様かつ多彩。

多くの展示品に緻密な幾何学模様と意匠化されたアラビア文字が溢れているが、これは偶像崇拝を禁じたイスラム信仰のためであるとか、どこからでも決まった時間にメッカのカーバ神殿に向けて祈りを捧げるために時刻、方位などを把握する必要から天文学や技術が発展した、との説明も興味深い。少なくとも中世15世紀まではイスラム圏が世界の科学技術の中心だったとのことで、そのことをうかがわせる展示品も。色彩という面ではターコイズ・ブルーばかりでなく、藍色、陶器や織物の赤、緑など豊富。

19世紀ロンドンに多くのイスラム美術品が蒐集された背景には、大英帝国と植民地化されていたイスラム圏との力の対比もあったかもしれない。そうしたことを含め、現代の中東地域にまつわる様々な問題を考えるにあたっても、この豊かな文化遺産に触れておく意義は小さくないと思う。


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コメント 3

Norihime

イスラム美術展とは珍しいですね。
東京にはたくさんの美術館があるし、いろいろ珍しい企画も多いのでうらやましいです。
神戸はどうも少なくて‥‥。
でも、近々「オランダ絵画の黄金時代~アムステルダム国立美術館展~」を見に行く予定です。
フェルメールが好きなのですが、兵庫県立美術館もお気に入りなので、楽しみです。(*^_^*)
「神戸着。フェルメールからの恋文」というキャッチにも惹かれました。
また、見た感想を報告しますね。
by Norihime (2005-10-30 23:49) 

ShyBoar

コメントありがとうございます。
私もフェルメールは大好きで、「ドレスデン国立美術館展」で見た「「窓辺で手紙を読む若い女」も素晴しかったです。
旧・近代美術館には何度も行きましたが、今の兵庫県立美術館は、私が神戸を離れてから開館したので残念ながらまだ行ったことがありません。縁のある土地に建っているし、ぜひ一度は足を運んでみたいと思っています。展覧会の報告、楽しみにしています。
by ShyBoar (2005-10-31 21:52) 

Norihime

「アムステルダム国立美術館展」を見てきましたよ。
平日の昼間だったので、ゆっくり見ることができました。
TBさせていただきます。
by Norihime (2005-11-02 23:32) 

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